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ハラスメントで退職。失業保険で損しないための知識

ハラスメントで退職。失業保険で損しないための知識

ハラスメントが原因でやむを得ず会社を辞めた時、

生活を支えるのが「失業保険」です。

実は退職理由によって、受けられる給付内容が大きく変わることをご存知でしょうか。

今回は、ハラスメント退職の場合に知っておきたい正当な権利について解説します

「自己都合」か、そうでないか

失業保険は退職理由で大きく変わります。

ハラスメントによる退職は形式上「自己都合」ですが、証拠に基づきハローワークが認めれば 「正当な理由のある自己都合退職(特定理由離職者)」 と扱われます。

この場合、通常の自己都合退職より有利な条件で受給できる可能性があります。

具体的な給付の違い

  • 一般的な自己都合退職⇒ 7日間の待期+原則2か月の給付制限
  • 正当な理由のある自己都合退職⇒ 7日間の待期のみ(給付制限なし)

給付開始が早まる点は大きな違いです。ただし給付日数(90日・120日など)は、年齢や加入期間で決まるため、必ずしも長くなるわけではありません。

最重要!「離職票」の離職理由を確認

給付内容を左右するのが、退職後に会社から渡される「離職票」です。会社によっては、離職理由を単なる「自己都合」として処理してくるケースがありますが、諦める必要はありません。

ハローワークで異議申し立てができます

最終的な退職理由は、会社ではなくハローワークが判断します。離職票を提出する際に「異議申し立て」を行うことで、ハラスメントが原因であったと主張できます。

異議申し立ての鍵は「証拠」

ハローワークに認めてもらうには、ハラスメントの存在を示す客観的証拠が不可欠です。

  • 医師の診断書(心身に不調をきたした場合)
  • 相談窓口・労組への相談記録
  • 日記、メール、チャットのスクリーンショット など

証拠を残すことは将来の自分を守る行為でもあります。

🔑 ワンポイント
離職票の記載に異議がある場合は、そのまま受け取り、ハローワークで異議を申し立てることができます

まとめ

ハラスメントによる退職は、心身への負担も大きな出来事です。その後の生活を支える失業保険は、正当な条件で受け取る権利があります。

「自己都合だから」と諦めず、まずは離職票を必ず確認してください。納得できなければ、証拠を揃えてハローワークに相談する道があることを、覚えておいてください。

→ 関連ページ:『証拠を集める ―未来のあなたを助ける武器―』

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