職場の「無視」はパワハラ?【事例研究】

職場で自分だけ会議に呼ばれない、
挨拶をしても返事がない…。
そんな「仲間外れ」にされているような経験はありませんか。
殴られたり暴言を吐かれたりするわけではないため、
「自分の気にしすぎかも」
と悩んでしまいがちですが、それはパワーハラスメントに該当する可能性があります。
この記事では、実際の事例を基に、「無視」がハラスメントになる境界線と、今すぐできる対処法を解説します。
「無視」がハラスメントになる境界線
ある職場で、従業員Aさんに対して、上司や同僚が意図的に情報を与えず、業務から孤立させるという事案がありました。
事例の概要:Aさんが受けた仕打ち
Aさんが受けていたのは、具体的に以下のような行為です。
- 業務に必要な連絡や資料が共有されない
- 部署の定例会議に一人だけ呼ばれない
- 挨拶をしても、わざと返事をしてもらえない
結果、Aさんは精神的な苦痛で休職に至りました。
なぜパワハラと判断されたのか?
個人の尊厳を傷つけ、働く環境を脅かす「無視」や「仲間外れ」は、パワハラに該当します。
法律上の根拠:「人間関係からの切り離し」
これは、厚労省が定めるパワハラ6類型の一つである「人間関係からの切り離し」に当たります。
具体的な行為の定義
職場での意図的な孤立は、被害者に計り知れないほどの精神的苦痛を与えるため、明確なハラスメント行為と定義されています。
もしあなたが同じ状況になったら
決して「自分のせいだ」と思い詰めないでください。あなたには、自分を守るための行動を起こす権利があります。
Step1. 客観的な事実を記録する
最も重要なのは、「いつ、誰が、何をしたか」を客観的な事実として記録することです。感情的な記述は避け、事実だけを淡々と書き留めましょう。
🔑 ワンポイント
記録は未来のあなたを守るための最も強力な武器です。客観的な事実だけを積み重ねることが重要になります
Step2. 専門の窓口に相談する
記録がまとまったら、一人で戦わずに信頼できる窓口へ相談しましょう。社内外に、あなたの力を貸してくれる場所が必ずあります。
🌈 ちょっと一息
あなたの心がこれ以上傷つく前に、専門家の力を借りることも有効な選択肢の一つですよ
まとめ
職場で起きる「無視」や「仲間外れ」は、「人間関係からの切り離し」というパワハラの一類型です。
もし今、あなたが苦しんでいるなら、まずは「これはハラスメントだ」と認識し、事実を記録することから始めてみてください。その一歩が、あなた自身を守る力になります。
具体的な記録方法は、こちらの記事で詳しく解説しています。
→ 関連ページ:『Step 1: 全てを記録する。未来の自分のために』へ