ハラスメントで消えた「好き」を再発見。心のリハビリ習慣

かつて夢中になっていた趣味や
楽しみだった週末の予定。 ハラスメントによって心が深く傷つくと、それらに対して一切の興味が持てなくなることがあります。
それはあなたが冷めた人間になったわけでも、怠慢になったわけでもありません。 過度なストレスから心を守るために、脳が一時的に感情に蓋をしている「防御反応」です。
この記事では、ハラスメントによって麻痺してしまった「好き」という感覚を再発見し、自分自身の心地よさを取り戻すための具体的なリハビリ習慣について解説します。
なぜハラスメントを経験すると「好きなこと」が分からなくなるのか
職場での理不尽な攻撃や、終わりが見えないプレッシャーにさらされ続けると、私たちの脳内では生命維持を最優先とする生存モードが作動します。
この状態では、喜びや楽しさを感じる「報酬系」の機能が低下し、代わりに恐怖や不安を司る「扁桃体」が過敏に反応するようになります。
感情のスイッチが摩耗するメカニズム
心が限界を超えると、これ以上のダメージを防ぐために感情の麻痺(感情鈍麻)が起こります。
これは、辛い感情をシャットアウトする代わりに、楽しいという感情も一緒に入ってこなくなる現象です。
- 優先順位の逆転
⇒ 本音より義務感が支配する状態になる - 心理リソースの枯渇
⇒ 加害者の顔色を伺うことに全力を尽くす - 自己肯定感の崩壊
⇒ 自分は楽しむ資格がないと誤認する
24時間続く精神的な緊張状態
ハラスメント被害者は、退勤後や休日であっても心理的安全性を確保できていない場合が多くあります。
脳が
「いつまた攻撃が来るか分からない」
と警戒し続けているため、リラックスして趣味に没頭するための余白が心に残っていないんです。
🔑 ワンポイント
『好き』が見つからないのは、あなたがそれだけ自分を守るために必死に戦ってきた証拠です。 今は心の井戸が空っぽなだけ。水が溜まるのを待つ時間が必要です
好きを再発見するための「3つのリハビリステップ」
失われた「好き」という感覚は、筋力トレーニングと同じように、段階を踏んで少しずつ取り戻していく必要があります。
いきなり大きな情熱を探そうとすると、見つからないことに焦り、余計に自分を追い詰めてしまうからです。
ステップ1:徹底的な「消去法」から始める
何がしたいか分からなくても、
「これは絶対に嫌だ」
「これはしたくない」
という拒否反応は残っているはずです。
まずは自分の生活から徹底的に「嫌なこと」を排除し、心のノイズを減らしましょう。
- 情報の断捨離
⇒ 不安を煽るニュースから距離を置く - 対人関係の整理
⇒ 義務感だけのLINEグループを抜ける - 環境の浄化
⇒ 嫌な記憶を連想させる私物を捨てる
ステップ2:過去の自分に「ヒント」をもらう
今の自分に興味が持てない時は、幼少期や学生時代の記憶を辿ってみてください。
社会的な損得勘定を考える前のあなたが、純粋に時間を忘れて熱中していたことに回復の鍵が隠されています。
🌈 ちょっと一息
雨上がりの土の匂い、淹れたてのコーヒーの湯気、清潔なシーツの感触。 思考を通さない『感覚的な心地よさ』に集中することが、感情のスイッチを再起動させます
自分で自分を喜ばせる「自己決定権」を取り戻す技術
ハラスメントの恐ろしさは、あなたの自己決定権を奪い、無力感を与え続けることにあります。
リハビリの本質は、日常の些細な選択を「自分の意志」で決定し直すことにあります。
コンビニで「一番食べたいもの」を真剣に選ぶ
「どれでもいい」
「一番安いものでいい」
と妥協していませんか。
たとえおにぎり一つであっても、その時の自分の本音に従って選ぶ訓練をしましょう。
- 受動的選択
⇒ 安さや無難さを理由に選ぶ - 能動的選択
⇒ 自分の今の気分を最優先する
この小さな成功体験の積み重ねが、「自分の人生は自分でコントロールできる」という自己効力感を回復させていきます。
「何もしない時間」を戦略的に確保する
「好き探し」をしなければならない、という思い込み自体が新たなストレスになってはいけません。
時には
「今日は何もしない」
と決めることも、立派な自己決定です。
🔑 ワンポイント
『自分のために何かをする』という感覚が戻ってきたら、リハビリは順調です。 他人の期待に応えるためではなく、自分を喜ばせるために時間を使っていいんです
まとめ:焦らず一歩ずつ「自分」を取り戻す
ハラスメントで疲弊した心にとって、好きなことが分からなくなるのは自然な現象です。
自分を責める必要は全くありません。
この記事のポイント
- 感情が消えた理由
⇒ 心をダメージから守る防御反応とする - リハビリの第一歩
⇒ 嫌なことを避け小さな決定を重ねる - 回復の兆し
⇒ 心地よさを優先し自分を喜ばせる
「好き」を取り戻す旅は、焦らず、急がず、一歩ずつ進んでいきましょう。 今のあなたが「無」の状態であっても、それは回復のための大切な停滞期です。
少しずつ自分の感覚を信じられるようになれば、かつての彩りある世界は必ず戻ってきます。 あなたが自分自身の「心地よさ」を再び感じられる日は、必ずやってきます。
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