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辞める前に異動願い? ハラスメントから身を守る書き方と手順

辞める前に異動願い? ハラスメントから身を守る書き方と手順
辞める前に異動願い? ハラスメントから身を守る書き方と手順

あの上司の顔を見るだけで動悸がする

 「でも、せっかく入った会社を辞めるのは悔しい」

ハラスメントに追い詰められた時、多くの人が「我慢」「退職」かの二択で悩んでしまいます。 しかし、第三の選択肢として「部署異動」を積極的に使うことを忘れてはいけません。

この記事では、逃げではなく「賢い避難」として異動願いを活用し、会社を動かして環境を変えるための手順を解説します。

なぜ「退職」より「異動」を狙うべきなのか

心が折れかけている時は

 「もう辞めて楽になりたい」

と思いがちですが、異動には退職にはない大きなメリットがあります。

キャリアと給与を守れる

退職してからの転職活動は、精神的にも経済的にも大きな負担がかかります。 社内異動であれば、社歴や福利厚生、給与水準を維持したまま、人間関係だけをリセットできます。

加害者一人のために、あなたが築いてきたキャリアまで捨てる必要はないんです。

会社にとっても「合理的」な選択

会社側から見ても、社員が退職するよりは異動で解決するほうがメリットがあります。 新たな採用コストや教育コストがかからないからです。

 「辞められるよりは、部署を変えて働き続けてほしい」

まともな経営判断ができる会社なら、そう考えるはずです。

異動願いに「ハラスメント」と書いていいか

ここが一番の悩みどころですが、「書類」と「面談」で使い分けるのが成功のコツです。

書類(異動届)には「前向きな理由」を

公式に残る書類には、ハラスメントの恨み言を書くのは得策ではありません。

 「今の部署では不適格」

というレッテルを貼られるリスクがあるからです。

  • NG
    ⇒ 上司のパワハラに耐えられないため、異動を希望します
  • OK
    ⇒ 〇〇の業務で培った経験を活かし、××部署で新たな貢献をしたいと考えています

面談では「深刻さ」を伝える

一方で、人事担当者との面談などのクローズドな場では、ハラスメントの事実を伝える必要があります。 ただ「嫌だ」と言うのではなく、「安全配慮義務」の観点から交渉します。

  • ポイント
    ⇒ 「このままの環境では、心身の健康を損ない、休職や退職に至るリスクが高い」と伝える
  • 効果
    ⇒ 会社側にとっての「リスク」を提示することで、異動の優先順位を上げさせる

加害者である上司を通さず提出する方法

通常、異動願いは直属の上司に提出しますが、その上司がハラスメントの加害者である場合、握り潰される可能性があります。

相談窓口や人事部へ直接アプローチする

多くの企業では、ハラスメント被害救済の一環として、人事部への直接相談や、コンプライアンス窓口への通報を受け付けています。

 「加害者本人には相談できない」

という事情は、正当な理由として認められます。

「診断書」を武器にする

もし心身に不調が出ているなら、心療内科などで診断書をもらい、それを人事部への相談時に提出してください。 「適応障害(職場環境調整が必要)」という医師の意見があれば、会社には法的な「安全配慮義務」が明確に発生し、放置すれば法的リスクを負うことになります。

これが、会社を本気で動かすための最強のカードになります。

まとめ:環境を変えることは「逃げ」ではない

 「異動願いを出すなんて、負けた気がする」

と思う必要はありません。劣悪な環境から自分を避難させることは、自分自身に対する最大の責任ある行動だからです。逃げるのではなく、

 「働く場所を選び直す」

という前向きな選択だと捉えてください。

この記事のポイント

  • 方針
    ⇒ 退職する前に、キャリアを守れる 社内異動 を試みる価値はある
  • 理由
    ⇒ 書類は 前向き に、面談では 健康リスク を伝えて会社を動かす
  • 手順
    ⇒ 加害者が上司の場合は、人事部や相談窓口 へ直接アプローチする

職場が変われば、驚くほど空気が変わり、本来のあなたらしさを取り戻せることがあります。もし異動が叶わなかったとしても、「行動を起こした」という事実は、その後の人生において必ず自信に繋がります。

まずは自分を守るために、会社の制度を使い倒してください。会社にしがみつくだけが正解ではありませんが、使える権利を行使せずに去るのはあまりにも勿体ないことです。

→ 関連ページ:『会社を動かすための、正しい報告ルートと手順』

→ 関連ブログ:『納得できない異動は拒否できる? 「人事権の濫用」と戦う技』

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