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失業保険【ハローワーク】 初回認定日の持ち物と流れ

失業保険【ハローワーク】 初回認定日の持ち物と流れ

ハラスメントによる退職後、

ハローワークで失業保険の複雑な手続きを終えて、ほっとしたのも束の間…。 次に訪れるのが、最初の関門である「初回認定日」です。

 「具体的に何をする日なの?」
 「どんな持ち物が必要?」
 「窓口で厳しいことを聞かれたらどうしよう…」

初めてのことで、そんな疑問や緊張を抱えていませんか。 でも、大丈夫です。初回認定日は、ポイントさえ押さえておけば、決して難しいものではありません。

この記事では、失業保険の初回認定日に向けて必要な準備と、当日の具体的な流れを分かりやすく解説していきます

【前日までに】初回認定日のための3つの準備

認定日当日に慌てないために、前日までに必ず準備しておくべきことを3つのポイントに絞ってご紹介します。

準備①:重要書類を必ず確認

まず、手元に以下の2つの書類があるか必ず確認してください。

  • 雇用保険受給資格者証
    ⇒ 最初の失業保険手続きの際にハローワークから渡された、あなたの受給資格を証明する大切な書類です
  • 失業認定申告書
    ⇒ 同じく手続きの際に渡され、今回の認定日までの活動状況を記入するための用紙です

準備②:「失業認定申告書」に求職活動実績を記入する

「失業認定申告書」には、今回の認定日までの期間に「求職活動を何回行ったか」を記入する欄があります。この回数は、退職理由によって異なります。

初回認定日の求職活動実績

  • 会社都合退職の方(ハラスメントによる特定理由離職者を含む)
    ⇒ 原則として、初回認定日の実績は不要です。(ただし、自治体によっては1回以上の活動を求められる場合もあるため、雇用保険説明会での指示に従ってください)
  • 自己都合退職の方
    ⇒ 待期期間満了後から初回認定日の前日までに、3回以上の実績が必要です

🔑 ワンポイント
2回目以降の認定日では、退職理由に関わらず、原則として2回以上の求職活動実績が必要になります

準備③:持ち物とハローワークの開庁時間を確認

当日の持ち物は、基本的に上記の2つの書類と筆記用具です。 印鑑については、2024年以降、多くのハローワークで不要になっていますが、念のため事前に管轄のハローワークにご確認いただくと、より安心です。

【当日の流れ】ハローワークに着いてから帰るまで

初めての認定日で戸惑わないよう、当日のステップを時系列で解説します。

  1. 受付で書類を提出する
    ⇒ ハローワークに到着したら、「雇用保険受給資格認定」といった窓口へ行き、「雇用保険受給資格者証」と記入済みの「失業認定申告書」を提出します
  2. 番号札を渡され、順番を待つ
    ⇒ 書類が受理されると、番号札を渡されて待合スペースで待機します
  3. 職員との簡単な面談
    ⇒ 番号が呼ばれ、窓口で職員の方と短時間の面談を行います。内容は主に、提出した書類の確認です
  4. 次回の認定日を確認し、書類を受け取って終了
    ⇒ 問題がなければ、「雇用保険受給資格者証」に今回の認定印が押され、次回の認定日が記載されて返却されます。これで初回認定日は終了です

🌈 ちょっと一息
手続き全体にかかる時間は、空いていれば15分、混んでいても30分~1時間程度で終わることがほとんどです

【重要】ハラスメントによる不調で働けない場合

ハラスメントが原因で心身に不調があり、

 「とても今すぐ働ける状態ではない」

という方も多いと思います。

その場合は、無理に「働ける」と申告する必要は全くありません。

「受給期間の延長」制度を必ず相談してください

ハラスメント被害のように、病気やけが、心身の不調ですぐに働けない場合は、失業保険の受給期間を最大で3年間延長できる「受給期間延長」という非常に重要な制度があります。

この制度を利用すれば、まずは治療に専念し、回復して働ける状態になってから、改めて失業保険の受給を開始することができます。

認定日の面談で、正直に「ハラスメントが原因の体調不良で、現在は求職活動が難しい状態です」と伝え、「受給期間の延長をしたい」と相談してください。

🔑 ワンポイント
「働けないのに働ける」と虚偽の申告をすると、不正受給と判断されるリスクがあります。正直に相談することが、あなた自身を守る最善の道です

【面談での受け答え】職員から何を聞かれる?

職員との面談は、あなたの状況を確認するための事務的なものです。正直に答えることを心がけましょう。

よくある質問と回答のポイント

主に聞かれるのは、以下の点です。

  • 質問①:失業認定申告書に書かれている活動で間違いないですか?
    ⇒ 書類の内容確認です。「はい、間違いありません」と答えましょう
  • 質問②:現在、どんなお仕事を探していますか?
    ⇒ これまでの職種や希望を簡潔に伝えましょう。「前職と同じ事務職で探しています」など
  • 質問③:働く意思と能力はありますか?すぐに働ける状態ですか?
    ⇒ 失業保険の基本原則の確認です。
    • 働ける状態の場合
      ⇒ 「はい、あります」と答えます
    • 働けない状態の場合
      ⇒ 上記で解説した通り、正直に「体調不良のため、すぐに働くのは難しいです」と伝え、「受給期間の延長」について相談しましょう

まとめ

今回は、失業保険の初回認定日について、必要な準備と当日の流れを解説しました。

  • 初回認定日は、失業状態と求職活動の状況を報告する日である
  • 求職活動実績は、ハラスメント退職の場合、初回は原則不要
  • ハラスメントによる不調で働けない場合は「受給期間の延長」を必ず相談する
  • 面談では、自分の状況を正直に伝えることが最も重要

退職後の手続きは、初めてのことばかりで不安に感じるかもしれません。 しかし、初回認定日は、あなたの状況を正しく伝え、必要なサポートを受けるための大切な機会です。

特にハラスメントで心に傷を負ったあなたには、回復を優先するための公的な制度が用意されています

この記事を参考に、安心して認定日に臨んでください。

→ 関連ページ:『休職・退職時に使える、あなたの権利「公的支援」完全ガイド』

→ 関連ブログ:『ハラスメントで退職。失業保険で損しないための知識』

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