ターゲットは40代半ば 氷河期世代への「エイハラ」防衛策

バブル崩壊後の厳しい雇用情勢の中
社会に出た「就職氷河期世代(ロスジェネ世代)」 は、現在は40代半ばから50代前半となり、企業の中核を担うべき年齢に差し掛かっています。
政府による支援プログラムなどがニュースになる一方で、現場ではこの世代をターゲットにしたハラスメントに関する相談が目立つようになっています。
かつてのような「いい歳をして」といった単純な悪口ではなく、経営的な意図が透けて見える「追い出し工作」に近いケースも報告されています。
この記事では、今まさに氷河期世代を襲っている現代的な「エイハラ」の傾向と、ターゲットにされた際の防衛策を解説します。
現代の手口は「能力不足」へのすり替え
以前のエイハラ(年齢差別)は、
「もう若くないんだから無理するな」
といった、偏見に基づく発言が主流でした。
しかし現在は、DX(デジタルトランスフォーメーション)やリスキリング(学び直し)の波を悪用した、より巧妙な手口へと変化しつつあります。
無理な「学び直し」の強要
業務時間外での過度な資格取得を強要したり、未経験のデジタルツールを十分な研修なしに押し付けたりするケースです。
表向きは「教育」ですが、実態は「ついて来られないなら辞めろ」という無言の圧力をかける手段として使われており、適応できないことを理由に低評価を下す材料にされます。
役割の剥奪と「追い出し部屋」化
「組織の若返り」を名目に、経験豊富なベテランから主要な業務を取り上げ、誰でもできる単純作業や、逆に達成不可能なノルマを課す部署へ追いやる手法です。
本人のプライドを傷つけ、自発的な退職(自己都合退職)を選ばせるように仕向ける典型的な
「リストラ型ハラスメント」
と言えます。
🔑 ワンポイント
これらはパワハラの6類型における「過大な要求」や「過小な要求」に該当する可能性が高い行為です
なぜ今、氷河期世代が狙われるのか
この世代が狙われる背景には、日本企業が抱える歪な年齢構成とコストの問題があります。
多くの企業では、バブル入社組と若手社員の間に挟まれ、氷河期世代の社員数が相対的に少ない、あるいはポスト不足で昇進できていない層が滞留している現状があります。
企業側から見ると、給与が上がり始める40代後半は「コスト」と見なされやすく、ジョブ型雇用への移行期において、真っ先に人員整理の標的にされやすいんです。
ターゲットにされたら? 記録すべき証拠
もし職場で「ターゲットにされた」と感じたら、感情的に反発するのではなく、冷静に事実を記録することが身を守る唯一の手段です。
- 業務命令の矛盾
⇒ 「研修なしで高度なIT業務を命じられた」「突然仕事を取り上げられた」等の経緯 - 発言の録音・メモ
⇒ 「この歳でこんなこともできないのか」「若い人に席を譲れ」といった差別的発言 - 心身の不調
⇒ ストレスによる不眠や体調不良があれば、早めに医師の診断書を取得する
🌈 ちょっと一息
「能力不足」を理由にした解雇や降格は、法的には非常にハードルが高いものです。不当な退職勧奨に屈して、安易に退職届を書かないよう注意してください
まとめ:その苦しみは、あなたのせいではない
職場で「ターゲットにされた」と感じても、決して自分を責めないでください。 それはあなたの能力不足ではなく、企業の構造的な歪みが生み出したハラスメントである可能性も十分にあります。
現状を冷静に見極めるためのポイントを整理します。
この記事のポイント
- 氷河期世代へのエイハラは 能力不足 へのすり替えの 傾向
- 過度な リスキリング強要 や仕事の取り上げはハラスメントの可能性
- 被害に遭ったら感情的にならず 証拠 を記録して専門家に相談を
不遇な時代を生き抜き、努力を重ねてきた氷河期世代が、今また理不尽な扱いに苦しむ必要はありません。 今の職場で起きている問題は、あなたが劣っているからではなく、組織の都合による不当な扱いかもしれません。
一人で抱え込んで孤立することこそ、加害者の思う壺です。 社外の相談窓口やユニオン、弁護士など、あなたの権利を守ってくれる味方は必ずいます。自分を責めるのをやめ、堂々と戦うための準備を始めましょう。
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