SNS疲れから心を守る やさしいデジタルデトックス術

キラキラした友人の投稿を見て、
自分の日常が色あせて見えたり…。
ひっきりなしに届く通知や、次から次へと流れてくる情報に、心が休まらなかったり…。
SNSは、遠くの人と繋がれたり、新しい発見があったりと便利な一方で、気づかぬうちに私たちの心をすり減らす
「SNS疲れ」
の原因にもなっています。
「少し距離を置きたいけど、完全にアカウントを消すのは不安…」
「みんなが見ている情報から取り残されたくない…」
そう感じているあなたへ。
この記事では、無理なく、今日から始められる、あなたの心を守るための「やさしいデジタルデトックス術」をご紹介します。
これって「SNS疲れ」?心が発するSOSサイン
自分では「ただのネットサーフィン」と思っている行動も、実は心が疲弊しているサインかもしれません。まずは、今の自分の状態を客観的にチェックしてみましょう。
「SNS疲れ」の具体的な兆候
もし、以下のようなことに心当たりがあれば、少し立ち止まってSNSとの距離感を見直すタイミングかもしれません。
- 他人の投稿と自分を比べて落ち込む
⇒ 友人の旅行や成功の報告を見て、羨ましさや焦りを感じ、自己肯定感が下がってしまう - SNSを見ていないと不安になる(FOMO)
⇒ 「自分だけが知らない情報があるのではないか」という取り残されることへの恐怖(FOMO: Fear of Missing Out)を感じる - 寝る直前・起きてすぐにSNSをチェックする
⇒ 本来リラックスすべき時間に、脳に刺激を与え続け、睡眠の質を低下させている - 「いいね」の数やフォロワーの増減が過度に気になる
⇒ 他者からの承認を強く求めすぎて、数字に一喜一憂してしまう - 気づくと1時間以上、目的もなく見続けている
⇒ 無意識のうちに、貴重な時間と心のエネルギーを大量に消費している
これらの行動は、職場でのストレスが溜まっている時や、パワハラなどで心が弱っている時に、より顕著に現れることがあります。
SNSが、現実逃避のツールであると同時に、さらなるストレスの原因になってしまうんです。
今日からできる ハードル別のデジタルデトックス実践法
「よし、デトックスしよう!」
と決意しても、いきなりアプリを全て消すのはハードルが高いですよね。ここでは、誰でも無理なく始められるよう、3つのステップに分けて具体的な実践法を提案します。
ステップ1:まずは「通知」をオフにする
スマホが鳴るたびに、私たちの集中力は中断させられます。
まずは、LINEやX(旧Twitter)、Instagramなど、緊急性の低いアプリのプッシュ通知をオフにしてみましょう。
これだけで、「受け身」で情報に振り回されることが劇的に減り、自分の時間を取り戻す感覚を味わえるはずです。
ステップ2:物理的な「境界線」を作る
SNSとの距離を置くには、物理的にスマホと離れる時間を作ることが非常に効果的です。
時間と場所のルールを決める
- 「食事中」はスマホをテーブルに置かない
- 「寝る1時間前」からは触らない
- 「寝室」にはスマホを持ち込まない
最初は少しソワソワするかもしれませんが、食事の味に集中したり、寝る前に静かな時間を持ったりすることで、心が穏やかになるのを感じられるでしょう。
ステップ3:「見るアカウント」を心地よく整理する
SNSは本来、自分の「好き」を集める場所のはず。もし、誰かの投稿を見てザワザワしたり、モヤモヤしたりするなら、それはあなたの心にとって不要な情報かもしれません。
🔑 ワンポイント
フォローを外すのは相手に悪い…と感じるなら、まずは「ミュート機能」を活用しましょう
ミュート機能を使えば、相手に知られることなく、その人の投稿を自分のタイムラインから非表示にできます。
心地よい情報だけが流れてくる空間を、自分の手で作り上げていくことが大切です。
SNSと心地よく付き合うための、心の持ち方
デジタルデトックスを経て、心が少し軽くなったら、今後のSNSとの新しい付き合い方を考えてみましょう。
「他人のハイライト」と「自分の日常」を比べない
SNSに投稿されるのは、その人の人生における
「特別に輝いた瞬間(ハイライト)」
であることがほとんどです。他人のハイライトと、自分の何気ない日常のすべてを比べて落ち込む必要は全くありません。
「これは映画の予告編みたいなものだな」
と、少し引いた視点で見る癖をつけましょう。
消費者から「発信者」になってみる
情報を受け取るばかりで疲れてしまったなら、今度は自分が好きなことや美しいと感じたものを発信してみるのも一つの手です。
綺麗な空の写真、美味しかったランチ、好きな本の感想など、どんな些細なことでも構いません。アウトプットすることで、SNSは
「評価される場所」から「自分を表現する場所」
に変わります。
「リアルの繋がり」を大切にする
SNS上の「いいね」の数よりも、すぐそばにいる家族や友人、パートナーとの何気ない会話の方が、心を温めてくれることもあります。
意識的にスマホを置いて、目の前の人との時間を大切にしてみてください。
まとめ
今回は、SNS疲れから心を守るための、やさしいデジタルデトックス術について解説しました。
- SNS疲れは、自己肯定感の低下や不眠など、心身に影響を与える
- デトックスは「通知オフ」や「時間と場所を決める」など小さなことからでOK
- SNSとの付き合い方を見直し、自分にとって心地よい距離感を見つけることがゴール
デジタルデトックスは、SNSという便利なツールを完全に「断つ」ことが目的ではありません。目的もなくスマホを眺め続けて消耗するのではなく、自分の意思で情報をコントロールするための、大切なスキルです。
まずはこの記事で紹介した中から、一つでも「これならできそう」と思えるものを試してみてください。スマホと少し距離を置くことで、きっと心の静けさと、新しい景色が見えてくるはずです。
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