うつ・適応障害の回復期 散歩の効果と無理ない運動の始め方

体を動かしたほうがいいのは分かっているけれど、動けない
「散歩に行こうと思って着替えたのに、玄関で動けなくなった」
メンタル不調からの回復期には、こうしたジレンマによく陥ります。 焦る必要はありません。それは体がまだ「休息」を求めているサインかもしれないからです。
この記事では、心が回復に向かう時期に、なぜ運動が推奨されるのか、そして三日坊主でも構わない「一番優しい始め方」を紹介します。
なぜ回復期に「運動」が良いのか
精神科医やカウンセラーが散歩や軽い運動を勧めるのには、医学的な理由があります。 それは精神論で心を鍛えるためではなく、乱れた自律神経やホルモンバランスを整える「調整作業」だからです。
「幸せホルモン」の分泌を促す
一定のリズムで体を動かす運動(リズム運動)は、心の安定に不可欠な「セロトニン」の分泌を活性化させます。
セロトニンが不足すると不安やイライラが強くなりますが、散歩などの軽い運動でこれを補うことができます。 薬だけに頼らず、自前の物質で心を安定させる手助けになるんです。
睡眠リズムの改善
回復期に多くの人が悩むのが「昼夜逆転」や「不眠」です。 日中に体を動かして適度な疲労感を得ることで、夜の寝つきが良くなります。 生活リズムが整うことは、社会復帰への大きな自信にも繋がります。
ハードルを極限まで下げる「始め方」
いきなりジムに通ったり、毎日1時間歩こうとしたりする必要はありません。 高い目標は、達成できなかった時の
「自分はダメだ」
という自己嫌悪に繋がります。 まずは「着替えなくていい」レベルから始めましょう。
「5分のコンビニ」からでOK
最初は
「近所のコンビニにお菓子を買いに行く」
だけで十分な運動です。 外の空気を吸い、歩いて帰ってくる。これだけで立派なリハビリです。 もし外に出るのが怖ければ、ベランダに出て日差しを浴びることから始めてください。
朝の散歩が効果的な理由
もし可能なら、午前中に散歩をすることをおすすめします。 日光を浴びることで体内時計がリセットされ、睡眠の質が上がるからです。
「起きてから1時間以内に、5分だけ外に出る」
これだけを目標にしてみてください。
「やらなきゃ」と思ったら休む合図
運動療法で最も大切なのは「義務にしないこと」です。
継続できなくても自分を責めない
体調には波があります。 昨日できたことが今日できなくても、それは後退ではありません。
「今日は休む日だ」
と割り切りましょう。 雨の日や気分が乗らない日は、堂々とサボってください。
「心地よい疲れ」を目安に
運動の強度は
「もう少しやりたいな」
と思うくらいで止めるのがコツです。 疲れ果てるまでやってしまうと、翌日の億劫さに繋がります。
「気持ちよかった」
という感覚を残して終わることが、次回へのモチベーションになります。
まとめ:運動は心を整える「特効薬」ではないが「漢方薬」
回復期の運動は、即効性のある特効薬ではありませんが、じわじわと心の基礎体力を底上げする漢方薬のようなものです。 焦らず、あなたのペースで、心地よいと感じる範囲で続けてみてください。
この記事のポイント
- 効果
⇒ リズム運動が セロトニン を活性化し、心の安定と睡眠改善を促す - 始め方
⇒ 最初は 5分の外出 で十分。ハードルを下げて成功体験を積む - 注意点
⇒ 義務感はストレスになる。調子が悪い日は 堂々と休む ことが重要
天気の良い日に、少しだけ外の空気を吸ってみる。 まずはそれだけで十分です。
そんな小さな一歩の積み重ねが、確実に回復への道を作ってくれるんです。 焦らず、あなたのペースでゆっくりと歩き出せば大丈夫ですよ。
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